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2014読書

『新参者』東野圭吾

新参者新参者
(2009/09/18)
東野 圭吾

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読み終わったときにツクツクボウシの大合唱で秋を実感

この小説は、まだこれから夏が始まる、初夏の東京日本橋人形町の
古い商店街が舞台。人情味あふれるこの街で殺人事件がおこり、
新しく赴任した刑事の加賀がお店に聞き込みをしていく。

9章からなる物語は、1章ずつそれぞれに完結しているのに、
全体として一つの街の一つの事件を追いかけていて面白い
煎餅屋、料亭、瀬戸物屋、時計屋・・・それぞれを営む人々の穏やかな暮らしぶり、家族のエピソードが殺人事件を追っているのに、ほっこりと心温まり穏やかな気持ちになれた。

久しぶりに読んだ東野圭吾。やっぱり上手いな~と感心。
この加賀刑事の話はシリーズ化しているらしく(知らなかった!)
他の作品も読んでみたくなった。
加賀刑事が情があるとても魅力的な人だから。

2014読書

『きいろいゾウ』 西加奈子

きいろいゾウきいろいゾウ
(2006/02/28)
西 加奈子

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西加奈子『さくら』に続き2冊目を読んだ。
本当は『円卓』を読みたいのだけど映画公開直後で図書館では何十人も予約待ちで、次に評判がよかったこの作品にした。

幻想的なラブストーリー。一組の若い夫婦の物語でツマの心境とムコの日記が交互に展開される。(ツマとムコは名字からのあだ名)
関西弁のこの夫婦の会話はすんなりと私の中に入り心地よかった。

二人は田舎に家を構え、畑の野菜を食べ虫と格闘しながらのスローライフ。食事の献立も美味しそうな味噌汁やお総菜が描かれる。
ご近所さんがまた素敵。若い人はいないくて、子どもと老人ばかり。
いつもズボンのチャック全開のおじいさん、その奥さんは認知症、
不登校の男の子、ファッションがダサい大人びた女の子、おやつをねだりに来るが決して懐かない野良犬、庭に勝手に入ってくる隣家のチャボなど、個性的でのんびりしたキャラが登場する。

しかしこの著者の作品が、ただのんびりラブストーリーに終わるはずがない。寂しくて恐くて孤独に押しつぶされそうな不安が綴られ読んでいて苦しくなる。

ツマとムコは穏やかな生活をし会話を交わすが、お互いのことを全部知っている訳ではないし、また気になっていることを尋ねもしない。
まあ、それはどんな夫婦もそうだろうけど、
「たぶんこうだろう」と自分のなかで決着している。

何組も登場する夫婦は、他人からみると何の問題もないようで、
それぞれに大きな問題を抱えている。
けれど根本のところで『相手が必要』である限り、お互いの人生に寄り添う幸せを得ることができる。

この作品も随分前に映画化されていたんですね。
向井理はちょっとイメージと違うかな-
公式HPはこちら☆☆☆

2014読書

『手のひらの音符』 藤岡陽子

手のひらの音符手のひらの音符
(2014/01/22)
藤岡 陽子

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服飾デザイナーの水樹は、20代の頃に務めていた「服のマクドナルド」、いわゆる低価格なファストフードのような服をつくる会社に違和感を感じて退職。一つひとつ丁寧にデザインされ、だれかの記念日の写真に残るような服をつくりたいと今の会社へ移った。

しかし日本経済も傾き、高価な日本製の服よりも、海外の工場で大量生産され、人件費や製造コストをとことん削った安価な製品がもてはやされる時代となり、会社は立ちゆかなくなった。
水樹は、転職を考えることになるが、もう一度自分の原点を振り返り、家族、昔住んでいた場所、幼なじみ達を思い出し再会していく。

中高生のころ、水樹も幼なじみ達も、親の人生、生活に左右され、
自分の境遇をどうすることもできない。
親が病気であったり、ギャンブラーであったり、父不在、肉親との死別、精神障害、貧困、いじめなど、皆何かをかかえている。

けれど子ども達は、手を取り合い、励まし合い、苦しみ、もがいて、
やがて親の環境から抜けだし自立し歩き出す。
40代になり今も懸命に生きていく水樹とその幼なじみ達。
決してその境遇に負けず、暗闇でも手探りで前に進む勇気。

読んでいて辛さは全くなかった。むしろ励まされ、力強くスピード感ある文章力に引き込まれ、一気に読破していた。


2014読書

『さくら』 西 加奈子

さくら (小学館文庫)さくら (小学館文庫)
(2007/12/04)
西 加奈子

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何処にでもあるような、何処にもないような家族の物語。
主人公の家族は、
物静かな仕事を頑張る父、陽気で明るく元気な母、
誰からも好かれるカリスマ的魅力を持つ兄、美しく勝ち気な妹。
そして、雑種犬のサクラ。

大学生の僕は、年末に父からの手紙を受け取り帰郷することにする。
久しぶりに再会する家族の面々と犬のサクラの姿を合わせて、
幼いころの出来事、妹が生まれた日のこと、サクラの癒やし、
両親のなれそめ、兄妹との生活、それぞれの恋や失恋、悩みなど、
何処にでもありそうな、何処にもないような青春が展開される。

何処にでもいそうで、何処にもいないような個性的な人々。
あるときには、幸せをゆったりと味わう家族の姿、
あるときには、目を覆いたくなる悲惨な悲しみに包まれる家族。

どこの家族もそうではないだろうか。
人間一人ひとり違うのだから突き詰めれば個性。
幸せだけではなく、悲惨な現実があるのも一般的な家族の姿。
しかし、そこに人生の体験を共有する家族があることで、
個々の人生が成り立ち、色彩鮮やかな感慨深いものとなっていく。

2014読書

『神去なあなあ日常』三浦しをん

神去なあなあ日常 (徳間文庫)神去なあなあ日常 (徳間文庫)
(2014/01/24)
三浦しをん

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もう映画にもなりましたね。映画の公式サイトはこちら☆☆☆
映画は観てないんですけれど、読友(読書の情報交換する友)が読んで面白かった~と薦めてくれた。
この読友のお薦めはいつも私の好みにピッタリはまるので必読!

三浦しをんといえば以前『まほろ駅前多田便利軒』が面白かった。
(その感想文はこちら☆☆☆です)
エッセイなども軽い語り口で読みやすく、共感がもてるが、
この小説の舞台は、『林業』。さて、未知の世界だ。

主人公は、高校卒業して就職も決めずフリーターでいようと、
のんびり構えていた横浜育ちの平野勇気。
突然担任教師と母親による策略にはめられ、三重県の山奥へ
林業の研修生として送り込まれた。
携帯は通じず、方言や習慣は分かりづらく、若者はいない、
遊ぶ場所もお店もない村で、完全アウェーのよそ者として疎外感を感じながらも、研修生として林業を一から教えられていく。
指導者は金髪でがさつな山仕事の天才ヨキ。

とてもよく取材してあると思った。
勇気が経験する一年を通して林業の仕事内容がよくわかる。
閉鎖的な山奥の村で代々、連綿といとなまれる生活は、林業という長いスパンを生きる人々の人生観を作り上げていることも。

時に吹き出しながら、時にハラハラドキドキしながら、
勇気の成長とともに山の尊さ、林業の大切さ、はたまた日本の祭りや風習についても考える(思い出す)きっかけとなる。
今まで知らなかった林業の世界を知った。
林業をエンタテイメント小説として描ききっている。
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プロフィール

Namiko

Author:Namiko
2011年7月~2014年3月
 鳥取県米子市に在住
2011年12月
 人生観が変わりました

心の声に耳を澄ませて
会いたい人にはすぐ会う
行きたいところには行く
いつもにっこり微笑んで
毎日の生活に幸せを探す

米子での楽しかった日々を糧に
奈良でも自分磨きをし、
ピカピカに光りたいと思います

みずがめ座A型
要約筆記勉強中
LOVE福山雅治

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