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2015読書

『蒼穹の昴』 浅田次郎

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私にとってはかなりチャレンジングな読書となった。文庫本なら4冊に及ぶ超大作でしかも、言葉が難解。全く前知識のない中国の19世紀末の歴史小説だった。

いわゆる西太后の時代だが、私のそのイメージは長い付け爪をして黒い服を身につけ、恐怖政治ともいえる独裁で中国を支配し、若い娘の生き血を飲んでいた悪魔のような女性。
しかし、この小説に描かれた西太后は確かに絶大な権力を持つがゆえに歪んだ性格になっているが、影では涙を流す人間らしい孤独な一女性として描かれている。

貧民の出から自ら去勢(浄身)し西太后に仕えるまでに出世する李春雲(りしゅんうん)、同郷の裕福な家庭から当時の官僚試験に合格し光緒帝(西太后の甥)につかえる梁文秀(りょう ぶんしゅう)、その他皇族や官僚の権力闘争に加えて植民地化をねらう列強の国々。そして広大な大陸に吹き荒れる砂嵐とともに人々を翻弄する革命の機運。

人間は、運命を自ら切り開いていかなくてはいけない。歴史に名を残さない砂粒の一つであったとしてもその集合が砂丘になり砂嵐を巻き起こす。私達は歴史の中に生きその一粒を担っているのだ。

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2015読書

『紫式部の欲望』酒井順子

無題 紫式部といえばもちろん源氏物語なのですが、
このエッセイは、源氏物語の登場人物から紫式部という千年前の人を
分析したものです。

この著者のエッセイは大好きで、目についたら読んでいますが軽快で毒を含んだもの言いが面白い。(『負け犬の遠吠え』はまだ読んでいないのですが・・・)

このエッセイでも紫式部をぶった切っています。
題の通り、源氏物語は紫式部が自分の欲望そのまま登場人物達を侍らせ、行動させる物語というのです。

古典の源氏物語の一節さえ読んだことのない私ですが、スーパープレーボーイの光源氏が主人公で、次々女性達を虜にしていく物語と理解していました。このエッセイによると、やっぱりそうだったのですね。(たぶん。原文読んだ方、違っていたら教えてください

だから、教科書に取り上げられるのはライバルである清少納言の『枕草子』ばかり。そんな少女漫画のような昼メロのような物語は教科書に載せられませんよね。(枕草子は大好きです)

じゃあ、紫式部の欲望とは何なのか。
この2015年で例えると、女子高生達が騒いでいた壁ドンやアゴクイをされたいというのと似ていると思います。
(この二つ知らない人はネットで調べて見てください

千年前の十二単を着てすだれの中に暮らした女の人も現代の人もメロドラマ好きは永遠なんですね。一大ブームがおきた韓流ドラマもこの手の物語ですよね。(観てないけれど)

私は、実は韓流ドラマも昼メロも少女漫画も全部ダメなんです恥ずかし過ぎて背中ムズムズ。直視できません。
きっと、源氏物語もそうなんだろうな

と、このエッセイを読んで分かりました。

2015読書

『最悪』奥田英朗

最悪 (講談社文庫)最悪 (講談社文庫)
(2013/09/17)
奥田英朗

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いやー最悪読みながら何度そう思ったことか。

主人公は3人。
パチンコと喝上げで生計を立てる野村和也、銀行のOL藤崎みどり、自営で部品加工の工場を経営する川谷信次郎。全く共通点のない3人の生活がそれぞれ丁寧に描写される。

普通の生活をしているのに(喝上げは違うけれど!)少しずつ最悪な人生になってゆく。何がきっかけ?いつ選択を誤った?
それはまるで運命のように選択の余地はない。
過去を振り返ってもここで誤ったという時点はなく、しかし転がり落ちていく。

もう最悪。こんな暗い小説。
読み始めたことを後悔するのに読書が止まらない。
パチ、パチ、とスイッチがうまい具合に切り替わり、3人のストーリーを追ってしまう。これが作者の力量だろう。

ホント逃れられない運命ってあるのかしら。
あるのだったら最悪
私はこんな最悪な人生無縁でありますように!

いつも自分は運がいいと思い込んでいる(自分に言い聞かせている)私は、結末まで読まなかったら最悪な事柄が乗り移りそうで加速度的に読み進めたのでした。

4分の3程も読んで、最悪の極みに達したと思われた時には、あと少し読んで主人公達がトンネルから抜け出なかったら、もう読むのを止めようと決心したほど。

ところが、この最後の締めくくり。
止められる訳がない面白さ。依然最悪のままなのに。

2015読書

『イン・ザ・プール』奥田英朗

イン・ザ・プール (文春文庫)イン・ザ・プール (文春文庫)
(2006/03/10)
奥田 英朗

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先日読んだ『空中ブランコ』が面白かったので引き続き精神神経科医の伊良部一郎シリーズを読みました。この本のほうが前作。

さまざまなへんな悩みを抱えてやってくる患者達に対して、「ストレスの原因を探るとか、それを排除する工夫を練るとか、そういうの、ぼくはやんないから」と正面切って言い切る。
患者のことを全く考えていなさそうで、そこは名医?
彼は嫌がられるほど患者に寄り添い、患者は自身が気づかぬうちに自分を取り戻していく。その過程が可笑しくて読んで爆笑。

人は誰も自分の事を理解してもらいたい、話を聞いて欲しいと思っている。しかし苦しいこと辛いことは、人に打ち明けることは恥ずかしく、やがて自分でも自身が辛いと自覚できなくなる。そして自分を見失う。

伊良部医師は、べったりとうっとうしいほど寄り添いつきまとう。メールやネットの普及で稀薄な人間関係しか持たない現代人には、こんなカウンセラーが必要なのかも。

悩みは無くならないけれど、明るく悩もう。
芸人のように笑いのネタにしよう。

2015読書

『午前3時のルースター』 垣根涼介

午前三時のルースター (文春文庫)午前三時のルースター (文春文庫)
(2012/09/20)
垣根 涼介

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第17回サントリーミステリー大賞・読者賞をダブル受賞。これぞハードボイルドと言い切れるカッコイイ小説でした。

この手の小説を読んだのは久しぶり。受賞は2000年となっているけど、印象は80年代のバブル期の小説のようだ。
80年代に読んだレイモンド・チャンドラーなどの雰囲気と重ね合わせてしまうからかも。

大手宝石チェーン店の跡継ぎの少年が、ベトナムで行方不明となった父親を捜す。その少年に付き添う旅行代理店勤務の長瀬が主人公。

現地の蒸し暑さ、砂埃、謎めいた人々、美しい女性達、そしてバイクや改造車、一流ブランドの時計などバブル期の男性のアイテムが満載。私に車などの知識があればもっと面白かったと思う。
カーチェイスや乱闘のシーンなど、ジェームズ・ボンドのようにスマートでスピード感溢れる描写に退屈しない。

かたや少年の思春期の不安定な心や、やがて親から自立していく過程が描かれ、それを見守る主人公の大人の男の優しさなど清々しさも感じられる。活気あるエンターテイメント小説だった。
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プロフィール

Namiko

Author:Namiko
2011年7月~2014年3月
 鳥取県米子市に在住
2011年12月
 人生観が変わりました

心の声に耳を澄ませて
会いたい人にはすぐ会う
行きたいところには行く
いつもにっこり微笑んで
毎日の生活に幸せを探す

米子での楽しかった日々を糧に
奈良でも自分磨きをし、
ピカピカに光りたいと思います

みずがめ座A型
要約筆記勉強中
LOVE福山雅治

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