スポンサー広告

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2016読書

『闇に香る嘘』 下村敦史

      闇に香る嘘
まずは、第60回江戸川乱歩賞受賞作というタイトルに惹かれて手に取った。子どもの頃『怪人二十面相』少年探偵団シリーズをドキドキしながら読んだことが懐かしい。怖くて夜眠れなくなった。

さて、この作品は出だしが迫力満点の描写で始まるが、そのうち静かな恐怖が迫ってくる。主人公は盲目の初老男性。失明したことで母親を恨み、妻に当たり散らし、娘には自分の世話をするのは当たり前と不遜な態度をとる。母は泣き、妻は去り、娘とは深い溝ができてしまう。肉親は他には兄がいるが、中国残留孤児である兄の顔を見ることができないがために実兄でないのではと疑っている。

人は人と接するとき、相手が話す内容より、仕草や目の動き、クセ、表情などを見て相手の真意を判断するという。盲目であるということは、声のトーンや話し方でしか判断ができない。主人公は常に相手に疑心暗鬼の心をいだいて気を許すことがない。家に誰かが潜んでいるのではないかという考えに取り憑かれたり、誰かが自分を殺そうとしていると思い込む。

さすが乱歩賞受賞作!怖くて夜眠れなくなりました!

点字の仕組みや白杖の使い方、盲人用時計や器の水量を量る道具など知らなかった世界だ。また戦争により翻弄された中国残留孤児達の壮絶な人生。子どもが一人異国に取り残される恐怖は想像を絶する。残留孤児達は実際にいたのだ。この本は推理小説でありながら、人を疑う心の闇、戦争の犠牲になった人々の恐怖、悲しみが何重にも渦巻いていた。しかし謎がスルスルと解けるときの快感も味わえる絶妙な小説だった。
スポンサーサイト

2016読書

『楽園のカンヴァス』 原田マハ

       楽園のカンヴァス
実在の画家アンリ・ルソー(1844年5月21 日 - 1910年9月2日)をめぐるその時代の芸術家達とルソーを愛する現代の人々の物語。

2012年に山本周五郎賞受賞している小説。そのころには図書館で話題図書に挙げられていたが、カバーの絵の美しさに手に取ったもののそそっかしい私は『キャンパス・・・ん~学園ものか』と読むに至ってなかったわけです たまたま友人と絵画展に出かけたおり絵画展の裏側も書かれた面白い小説だったよと紹介された。あ、カンヴァスだったのね

このカバーの絵がルソーの最後の作品『夢』。これと幻の作品『夢をみた』を巡るミステリー。ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンと早川織絵、二人のルソー研究者が作品の真贋を巡って対決する。その秘密にはピカソもからみ謎が盛り上がる。

芸術作品を愛する気持ちは今も昔も変わらず感動を受けた。人々がいかにその身や財産を捧げ、守り、愛と情熱を持って慈しんできたか、この小説から教えられた。

2016読書

『小さいおうち』中島京子

        小さいおうち

昭和5年に小学校卒業してすぐ東京へ女中奉公に出るタキ。
何軒ものお宅で奉公するが、その中でも14歳から終戦まで奉公した、当時22歳の時子奥様との関わりは特別なものとなる。
時子奥様は大変にお洒落で美しいものが好きな人。きっちりアイロンをあてた髪型で季節ごとに凝った着物を身につける。タキには着物のお下がりをくれたり、姉妹のように楽しい会話ができる。

しかし時代は近代日本の激動期。平和でおっとりと過ぎる戦前の日本から、徐々に家庭にまで戦争が忍び寄る。少しずつ食料品が手に入りにくくなり、タキは料理の腕前を生かして正月料理にも工夫を凝らす。時子奥様の好きな婦人雑誌もプロパガンダに利用されるようになる。一般家庭において戦争はこんな感じにソロリソロリ忍び寄るのかも知れない。そして取り返しのつかないことになるのだ。

年を取ったタキが親せきの男子大学生に手記を書き、自分の一生を振り返る。随所にこの小説の『仕掛け』が隠され最終章でその仕掛けが全部爆発する。がしかし美しい時子奥様に憧れ守るタキの心境は女性として理解できる。

2016読書

『嫌な女』 桂 望実

     嫌な女
書店でこの題に惹かれて手に取った。

一体全体『嫌な女』とはどんな女なのか。
今までに何人か私からみて嫌な女に会ったことがある。
私の心にも嫌な女が顔を出すこともある。
しかし世間が思う嫌な女とはどんな女なのか。

主人公の石田徹子は24才駆け出しの弁護士。心を開いて人と接するのは少し苦手だ。
遠縁の小谷夏子とは小学校の夏休み以来付き合いがなかったのに、弁護士になった徹子に次々と仕事の依頼をしてくる。夏子は『嫌な女』だ。わがままで自分勝手で嘘つきで・・・だけど、少し美人で不思議とモテる。読んでいると人間味溢れる『嫌な女』の夏子に徐々に惹かれていく。70代になり弁護士を引退するまでの徹子の人生と仕事上から学んだこと、老女になった夏子の『嫌な女』ぶりまで、ほろりと泣かせるエピソードもあり、とても面白い小説だった。

最近映画になりましたね。黒木瞳がこの小説に惹かれて初メガホンをとった。きっと楽しい映画になっていると思う。

2016読書

『ランチのアッコちゃん』 柚木麻子

       book.jpg
全4話の元気が出てくるビタミン小説。
 
表題の第1話には、おいしそうなランチがつぎつぎ出てくる。最近落ち込み気味のOL澤田三智子は、ひょんなことから営業部部長のアッコ女子とランチを一週間交換することになった。毎日アッコ女史指定のランチを一人で食べに行く。自分では絶対行かないようなお店に出かけることは、三智子にとって昼休みの小さな冒険となる。
 
後の3話もOL経験のある女子には思い当たる事ばかり。些細なことで落ち込んだり、将来を不安に思ったり、人間関係に悩んだり。けれどそんな負の気分も小さな変化や希望、ちょっとした勇気で上昇気流に乗れる。そして自分だけでなく周りの人も自然と励まされ元気を回復していく。

あの人といると不思議に心が落ち着く。何だか分からないけれど励まされる。ささやかな会話ひとつで元気がでる。そんな人に私もなりたい。
カウンター
プロフィール

Namiko

Author:Namiko
2011年7月~2014年3月
 鳥取県米子市に在住
2011年12月
 人生観が変わりました

心の声に耳を澄ませて
会いたい人にはすぐ会う
行きたいところには行く
いつもにっこり微笑んで
毎日の生活に幸せを探す

米子での楽しかった日々を糧に
奈良でも自分磨きをし、
ピカピカに光りたいと思います

みずがめ座A型
要約筆記勉強中
LOVE福山雅治

小鳥たちが飛び回るブログパーツ

名前:
メール:
件名:
本文:


Page Top

Powered by FC2 Blog |

FC2Ad

| Template Design by スタンダード・デザインラボ

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。