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要約筆記関連

『中途失聴者と難聴者の世界』 山口利勝

中途失聴者と難聴者の世界―見かけは健常者、気づかれない障害者中途失聴者と難聴者の世界―見かけは健常者、気づかれない障害者
(2003/08)
山口 利勝

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これは、中途失聴者・難聴者とかかわる人の必読書だ。

著者自身、高校時代から次第に聴力を失い、
大学卒業後大手自動車メーカーに就職し13年務めたが退職し、
広島大学大学院に進学、心理学の博士号を取得している。
聴覚障害者の心理社会的発達を研究テーマにした方。

これは研究をまとめられた本で、私にとっては難解な箇所もあり、
完読するのに時間が掛かった。
また、読んでいる間に著者がお亡くなりになったと知ったことは重く、読む責任のようなものを感じることとなった。

私は、要約筆記というものに関わるようになってから、
初めて中途失聴者や難聴者と会う機会があったのだが、
この本でも触れられているが、確かにお一人お一人全く違った
症状(個性)で、その方がどんな特徴をお持ちなのか知ることは、
健聴者にとって大切だが難解なことでもある。
とても流暢にお話をされるのに、こちらから伝えることは音声ではない方法で示す必要がある方、又はまったく言葉を発しない方もいらっしゃる。手話を言語とされる方やそうでない方。

もちろん健聴者だって一人ひとり個性があり、人を理解するのには、それなりの時間がかかる。
何度も会ってから、驚くような発見をすることもある。
しかし大半は、言語を使ってのコミュニケーションによって相手を
知っていく。こちらからの質問に答えてもらったり、また相手の発する言葉からニュアンスまでを読み取って理解する。

その、言語を使ってのコミュニケーションがスムーズに行われなかった場合、健聴者側には読み切れず誤解や無理解が発生し、聴覚障害者側には、伝わらないもどかしさと、あきらめが大きく横たわってしまうということ。ただ、聞こえないということだけで済ませられない問題がそこにはある。

こういった複雑な問題を深く心理的なところまで掘り下げ、健聴者はどういったことを知ればよいのか、そこに何があるのかを詳しく示してあるのがこの本。疑似体験すらできない世界ではあるが、浅くであっても知るということは大切ではないだろうか。

著者の故山口利勝氏には、この本を遺してくださった感謝の気持ちと、ご冥福をお祈りして合掌したいと思います。
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プロフィール

Namiko

Author:Namiko
2011年7月~2014年3月
 鳥取県米子市に在住
2011年12月
 人生観が変わりました

心の声に耳を澄ませて
会いたい人にはすぐ会う
行きたいところには行く
いつもにっこり微笑んで
毎日の生活に幸せを探す

米子での楽しかった日々を糧に
奈良でも自分磨きをし、
ピカピカに光りたいと思います

みずがめ座A型
要約筆記勉強中
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